九谷色絵磁器<傘寿記念>三代 浅蔵五十吉 展
2020年9月27日(日)〜12月20日(日)まで
緑ヶ丘美術館・本館
2020年9月27日(日)〜12月20日(日)まで
緑ヶ丘美術館・本館
緑ヶ丘美術館・本館
緑ヶ丘美術館・別館
三代 浅蔵五十吉は、深香陶窯という窯元の三代目。
九谷焼の素地成形に堪能な初代・磯吉の仕事場で、父・与作(二代)の色絵磁器を学び、造形、成形、色絵と九谷焼の全てを学ぶ環境で育った。
三代 德田八十吉から伝統九谷の継承を示唆され、今もなお伝統的な古九谷の技法を踏まえながら独自の現代的な色絵加飾の世界を確立した。
ダイナミックで重厚な造形と「五十吉カラー」と呼ばれる色合いは趣深いものがある。
本展は、九谷焼名工・三代 浅蔵五十吉の作品をとおして現在の伝統九谷の世界を存分に味わっていただけます。
三代 浅蔵五十吉という作家は凄まじい。伝統九谷の色、趣を残しながら、その作風は形・図柄ともに大胆に切り込んでくる。見る者を圧倒する表現力があり、なおかつ気負いがない。九谷焼といえば、伝統的な九谷五彩が鮮やかに彩られています。そのような中で五十吉氏の作品は、形・色共に異彩を放っています。多くの九谷焼の作家作品が並んでいても五十吉氏の作品はコレと分かるのです。
自ら粘土からの成形を手がけ、頭に描いたデザイン画を粘土に写し取り、乾燥の頃合いを見て、削る、彫る、盛りをつけるなどの作業をして素地を半立体のレリーフにします。さしずめ粘土彫刻です。素地の窯元だからこそ贅沢で自由な素地を作ることができるのです。
本人曰く、「私の家は窯元ですから子どもの頃から粘土遊びをしていました。だから何も不思議とは思いません。わざわざ素地を買う方が自分の好きなようにできないので不自由ですよね」と話す。『自分の好きなものを、好きなように創りたい』。これが三代 五十吉氏の創造哲学となって、作品に生かされているのです。伝統的な九谷焼の手法を伝承しながら、現代的で大胆、かつ独特な造形とデザインで九谷焼を表現する五十吉氏の感性には驚かされます。
緑ヶ丘美術館では、2020年に傘寿を迎えられる三代 浅蔵五十吉氏の九谷焼での功績を讃え、氏の作品展を開催いたします。
展覧会では、先生の作品の他、初代 浅蔵磯吉氏の貴重な素地窯元時代の作品から、文化勲章を授与された父の二代 浅蔵五十吉(与作)氏の作品、そして四代を担う若手作家の作品も披露いたします。
傘寿を迎えた先生の、瑞々しい庭に在る作品をじっくりと味わっていただけることと存じます。
緑ヶ丘美術館・館長 菅野一夫
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一筆箋
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