-精神と象徴- 二代 開発 文七「茶碗」展-精神と象徴- 二代 開発 文七「茶碗」展

この度の緑ヶ丘美術館・本館の【まほろば陶 「灰釉の軌跡」糸井 康博 展】と
緑ヶ丘美術館・別館の【精神と象徴 二代 開発 文七「茶碗」展】は
7月2日(日)をもって終了いたしました。
両展覧会ともに、新型コロナウイルス感染拡大防止を最優先としまして、
入館時の検温やアルコール消毒など、ご来館の皆様には
感染拡大防止にご協力いただき、ありがとうございました。
7月3日(月)から7月8日(土)までは次回作品展準備のため休館とさせていただきます。

次回の展覧会は7月9日(日)~9月10日(日)までの会期で
【-潮騒が聞こえる- 樋口 邦春 展】を本館で、
【色絵九谷「蒼天の記憶」武腰一憲 展】を別館で開催いたします。
引き続き感染拡大防止にご協力いただきまして、
皆様のご来館をお待ちしております。

緑ヶ丘美術館・本館
緑ヶ丘美術館・別館

窯変焼締赤楽茶碗 銘<不可思>

「精神と象徴」

⽇本における茶碗の存在は、造形物であって造形物でない、
もっと深い精神的な存在である。
⽇本が世界に誇る侘び寂び⽂化を代表する象徴的な存在である。
だからこそ、この小さな掌にのる存在に敬意を払い大切にするのである。
精神ゆえに尊い、精神ゆえに難しい。
そして、ありがたい掌の仏であり、宇宙である。

⼆代 開発⽂七

⼀⽕神変

東⼤寺の故 清⽔公照⽼師の揮毫。 ⼆代 開発⽂七⽒に贈った⾃筆の書。

「⼀⽕神変」とは : ⼀⼼に焚く窯 の中には神が宿り、 その⼒によって すばらしい作品が創られるの意。

掌に包み持つ⼩さな茶碗に際限なき空間を映し出す⼆代 開発⽂七。 ⾃然の四⼤要素である「⼟、空気、⽔、⽕」 を操り、その姿は超然として狷介孤⾼ (けんかいここう)を貫く。茶陶、「楽」に魅せられ独⾃の境地を切り拓き50年。その素朴で原始的な⼒強さと繊細で気品漂う優しさの表現は茶⼈を唸らせる。
どこを⾒ても、どこに触れても飽きさせることがない陶の深い存在感。
「私はいいものを作りたいだけ」の⾔葉が全てを語る。
本展では茶碗や花器、⽔差しを展⽰いたします。 ⼆代 開発⽂七の希少な展覧会です。この機会をぜひお⾒逃しなく、ご案内申し上げます。

  • ⾚楽茶碗 銘 ⻤の涙
  • 強焼締茶碗 銘 鉄⼼
  • 窯変粉引⻑壷 銘 名⽉
  • images飴釉茶碗 銘〈凡人〉Φ13.0 × H9.5cm
    制作:2011 年
  • images強焼締茶碗 銘〈鉄心〉Φ12.5 × H9.0cm
    制作:2008 年
  • images窯変黒茶碗 銘〈一億光年〉Φ14.0 × H8.5cm
    制作:2015 年
  • images強焼締白掛分楽茶碗 銘〈石心〉Φ13.0 × H9.0cm
    制作:2010 年
  • images窯変黒茶碗 銘〈炎王〉Φ12.0 × H9.5cm
    制作:1990 年
  • images赤楽茶碗 銘〈たなごころ〉Φ13.0 × H9.5cm
    制作:1995 年

茶陶に秘めた⼆代 開発⽂七の精神世界

⽯川が⽣んだ茶陶の奇才

この度の緑ヶ丘美術館、春の展覧会は、⽯川が⽣んだ茶陶の奇才、⼆代 開発⽂七⽒の「茶碗」展を開催いたします。

⼆代 開発⽂七⽒は戦争末期の混乱期に⽣まれました。⽗の初代 ⽂七⽒の陶⼯への道は異⾊で、床屋 (理髪店) から陶芸に転⾝し茶陶の世界に数多くの銘品を残した⼈物です。⽗は妥協を嫌う強烈な個性の持ち主で、師匠を持たず誰にも頼らず、ただひたむきに楽焼茶碗に執念を燃やし、独⾃の道を切り拓きました。

そのご⼦息、⼆代 ⽂七⽒もまた⽗の⾎統を受け継ぎ、⾃らの表現を追求するのですが、待ち受ける数奇な運命に翻弄されます。しかしながら、それもまた⼆代 ⽂七⽒の創作に⽋かせない精神⼒となって、また深い愛とともに象徴として作品に蘇るのです。この度の展覧会のテーマ<精神と象徴>は、創作者として⾃分⾃⾝をぎりぎりまで追い詰めた作品への敬意の表れです。会場で⼆代 ⽂七⽒の茶碗を間近でご覧いただければ感じ取っていただけると思います。

⽗の他界後、独⽴して初個展から50年。⽣涯にわたり発表する機会が限られた⼆代 ⽂七⽒の作品展。 ⼆代 ⽂七⽒が命を懸けた楽茶碗の傑作をここ緑ヶ丘美術館で、どうぞ存分にご鑑賞くださいませ。

緑ヶ丘美術館 館⻑ 菅野⼀夫

ショッピング案内shopping

緑ヶ丘美術館でのみの限定販売となります

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<数量限定>一筆箋 30枚綴り 2種
販売価格
各 500円


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<数量限定>レターセット 封筒3枚・便箋10枚組 3種
販売価格
各 1,000円